一般化しすぎた言い方を避ける・その２

前回の続きです。未読の方は、その１を先にご覧下さい。

「私のテストの受け方は愚かだった。」と言うと、あなたは残念に思っており、
そうした否定的感情は、その後のあなたのテストの受け方を改善することになります。

しかし、この後に「だから私は愚か者だ！」「私はダメな人間だ！」を加えてしまうと、
あなたは自分にとって好ましい行動を、絶対的に要求してしまっていることになります。

このような「ねばならない主義」をもつことで得られるものは、何もありません。

それどころか、このような考えは、予言となってあなたを愚かな行動へと導きます。


もちろん、「良い人」「悪い人」というレッテルを不正確に貼ることで、このような強迫的な考えが必ず生じる訳ではありませんが、生じる可能性は高いでしょう。

だから気をつけて下さい。

大切な目標や価値を定めたら、それに向けて最善を尽して、
もし失敗してしまっても、行動のみを悪いと判断して下さい。

間違っても、あなた全体を、あなたの人間性を否定してはいけません。


また、自分全体に「良い」「非常に価値がある」というレッテルを貼ることも、良くありません。

悪いレッテルを貼るよりはましですが、これも正確であるとは言えません。

人は二分的な概念や分類に基づいて考えることが多く、何かが良いと考えるということは、
必ずと言っていいほど何か悪いものと対比して考えています。

だから、自分を良い人だと考えると、悪い自分についても考えてしまう傾向があり、これが危険なのです。


言葉の使い方、特に一般化のしすぎには気をつけて下さい。
完全に止める事は無理かもしれませんが、大幅に減らすことはできます。

そうすることが、自分を健全に、幸せに、動揺しにくくするために、もっとも重要な手段のひとつなのです。